ヴァンパイア 最期の聖戦は、1998年公開のアメリカ合衆国の映画。ジョン・スティークレーの「ヴァンパイア・バスターズ」 (集英社文庫) をベースにしたアクション・ホラー。600年間生き続ける吸血鬼の先祖的存在ヴァレック(トーマス・イアン・グリフィス)に仲間を殺されたヴァンパイア・ハンターのジャック(ジェームズ・ウッズ)は、ヴァレックに血を吸われた娼婦(シェリル・リー)を用いて彼らの居場所をつかみ、壮絶なバトルを繰り広げていく。2002年には、続編の『ヴァンパイア/黒の十字架』(Vampires: LOS MUERTOS)が製作された。
ヴァンパイア 最期の聖戦 映画批評・評価・考察
ヴァンパイア/最期の聖戦(原題:Vampires)
脚本:31点
演技・演出:15点
撮影・美術:14点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計75点
ブラックユーモアが冴える大胆かつパワフルな演出で今までにないヴァンパイアホラー映画になっています。カーペンターらしいオリジナリティ溢れるヴァンパイア像となっており、十字架やニンニクは効果がなく、太陽光で焼かないと完全には殺せないことになっていることや、土の中で眠るヴァンパイアなど砂漠という土地柄も生かす内容です。ヴァンパイアハンターというだけあって、様々な道具を持っているも特徴的ですし、ヴァンパイアについての知識も持ちあわせており、普通の吸血鬼であればハンターには及びません。しかし、今作は魔鬼という強いヴァンパイアが登場しハンター達を次々に餌食していきます。そこで頭脳戦という新たな要素が加わっており、最後まで緊張感を持って楽しめます。
続編は、ジョン・ボン・ジョヴィ主演し、話題を集めたが、カーペンターがボツとし劇場公開されなかった。
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ヴァンパイア 最期の聖戦 あらすじ(ネタバレ)
世紀末、ヴァンパイア(吸血鬼)は密かに世界各地で蘇っていた。バチカンに雇われたスレイヤーズ(吸血鬼ハンター)のジャックは、白昼仲間と共にニューメキシコの一軒家を襲い、ヴァンパイアたちを引きずり出し太陽の光で殺す。スレイヤーズは近くの街で勝利に酔いしれるが、その夜、魔鬼・ヴァレックが復讐のためチームを襲った。ジャックとトニーのみが生き残り、娼婦のカトリーナは血を吸われ、やがてヴァンパイアに変わってしまう。
アルバ枢機卿は、資金援助の継続とひきかえにジャックの元ヘ監視役としてアダム神父を派遣する。ジャックは、ヴァレックが600年生き続ける最初のヴァンパイアで、ヴァンパイアたちが太陽の下で出歩ける力を与えるための十字架を探していることを知った。ジャックらは、ヴァンパイアと意志疎通することができるカトリーナを利用し、ヴァレックの居所をつきとめヴァンパイアとの戦いを繰り広げる。その最中、相棒のトニーがカトリーナに噛まれてしまう。戦いは長引きいつしか日が暮れてしまい、ジャックはヴァレックに捕らえられる。
儀式を完結させるための場には、永遠の命を得るため魂を売ったアルバ枢機卿がいた。 儀式を執り行うためには神父の協力が必要不可欠であり、そして永遠の命を得るというアルバ枢機卿とヴァレックの利害が一致したためだった。しかしアダム神父の銃撃によってアルバ枢機卿は死亡。儀式は日が昇る寸前に執り行わなければならず、ジャックが助け出された時には既に日が昇っていた。
照りつける太陽の下、ヴァレックとジャックの最期の一騎討ちが行われる。木材でヴァレックを串刺しにし、太陽光を浴びせることでジャックは勝利。相棒のトニーとカトリーナを見逃し、最期の別れを告げた後、ジャックは新たな相棒アダム神父と共にヴァレックの残党を片付けに向かうのだった。
ヴァンパイア 最期の聖戦 スタッフ
監督:ジョン・カーペンター
脚本:ジョン・カーペンター,ドン・ジャコビー,ダン・マズール
製作:ジョン・カーペンター,サンディー・キング
製作総指揮:バー・ポッター
音楽:ジョン・カーペンター
撮影:ゲイリー・B・キッビ
編集:エドワード・A・ウォーシュルカ・ジュニア
ヴァンパイア 最期の聖戦 キャスト
ジャック・クロウ:ジェームズ・ウッズ
トニー・モントーヤ:ダニエル・ボールドウィン
カトリーナ:シェリル・リー
魔鬼・ヴァレック:トーマス・イアン・グリフィス
アルバ枢機卿:マクシミリアン・シェル
アダム神父:ティム・ギニー
デーヨ:ケイリー=ヒロユキ・タガワ
キャトリン:マーク・ブーン・ジュニア
神父:グレゴリー・シエラ
ナレーター:レックス・ラング