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荒野の用心棒|評価・考察・あらすじ(ネタバレ)詳細情報

荒野の用心棒
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荒野の用心棒は、1964年公開のイタリア映画。二人のボスが対立するニューメキシコの小さな町に現れた凄腕のガンマン。御存じ黒澤明の「用心棒」を西部劇に翻案したマカロニ・ウェスタンの代表作。イタリアで公開された黒澤明の『用心棒』を見て感銘を受けたセルジオ・レオーネが、日本の時代劇『用心棒』を西部劇に作り変えようとしたのが始まりである。レオーネは同僚の撮影監督や脚本家たちを誘って再度『用心棒』を鑑賞、脚本執筆の参考にするために映画の台詞をそのまま書き写したと言われている。この映画の後にイーストウッド主演による『夕陽のガンマン』、『続・夕陽のガンマン』の2作が制作され、『荒野の用心棒』と合わせて「ドル箱三部作」と呼ばれる。アメリカではユナイテッド・アーティスツがイーストウッドの演じたキャラクターを「名無しの男」として宣伝した。

荒野の用心棒 映画批評・評価・考察


荒野の用心棒(原題:伊: Per un pugno di dollari、英: A Fistful of Dollars)

脚本:34点
演技・演出:18点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:10点
合計85点

黒澤明の用心棒をベースに西部劇にアレンジしている”パクリ”映画にしては独自性も感じさせる傑作映画に仕上がっています。音楽や演出も素晴らしい(カッコイイ)と思いますし、モノマネされるかどうかというバロメーターでいえば、今作もめちゃくちゃモノマネ(パクリ)された作品です。そこは用心棒とはまた違った西部劇としてのものだったと思います。どちらかというと、米の西部劇と日本の時代劇をフュージョンさせたらマカロニ・ウエスタン(イタリア)が出来上がった感じじゃないでしょうか。見事な化学反応ですね。

東宝との裁判について
レオーネを始めとする製作陣は公開にあたり、黒澤明の許可を得ていませんでした。そのため、東宝はレオーネ等を著作権侵害だとして告訴、勝訴しています。この裁判の結果を受けて『荒野の用心棒』の製作会社は黒澤たちに謝罪し、日本、台湾、韓国などのアジアにおける配給権と10万ドルの賠償金と、全世界における配給収入の15%を支払うことになりました。また、この裁判の過程で映画の著作者が受け取る世界の標準額を知った黒澤は東宝に不信感を抱き、契約解除、ハリウッド進出を決意させる要因にもなりました。

公開後の反響について

1960年代初期からイタリアでは西部劇が作られていましたが、そのイタリア製の西部劇、いわゆるマカロニ・ウェスタンが世界的に知られるようになったのは『荒野の用心棒』のアメリカにおける大ヒットからです。その暴力的なシーンを多用した乾いた作風や激しいガン・ファイトが、当時の西部劇の価値観を大きく変えたと言われてます。1960年代中盤から1970年代にかけてイタリアでは大量のマカロニ・ウェスタンが量産されるようになりましたが、現在でもマカロニ・ウェスタンの代表作として本作品を挙げる人は多くいます。アメリカに帰国後、再び『ローハイド』に出演していたイーストウッドはヨーロッパ全域で『A Fistful of Dollars』という映画が人気を博しているという噂を耳にしましたが、それが自分が主演した「Magnificent Stranger」のことであるとはまったく知りませんでした。この作品、及び一連の後続作品の影響で当時、ヨーロッパで最も有名なアメリカ人の一人となり、訪米した多くの著名なヨーロッパ人が彼との会見を希望したが、落ち目のテレビ俳優と認識していた周囲の人たちはその光景が不思議なものに見えていたといいます。その知名度の高さゆえか本作品は他の映画やアニメ、テレビゲームなどでパロディにされることも多くあります。例としてバック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズでは本作の映像やイーストウッドの名が劇中で使用されています。

荒野の用心棒 あらすじ

ある日、アメリカ=メキシコ国境にある小さな町サン・ミゲルに、流れ者のガンマン・ジョーが現れる。ジョーは酒場のおやじのシルバニトから、この街ではドン・ミゲル・ベニート・ロホスとジョン・バクスター保安官の2大勢力が常に縄張り争いをして、儲かるのは棺桶屋だけだと聞かされる。ジョーは、早撃ちでバクスターの子分を殺して、ミゲルに100ドルで手下になる。ミゲルの息子でライフルの名手であるラモンが帰ってきて、バクスターと手打ちをしたことにより、ミゲルの手下を辞めて、シルバニトの宿に泊まることにする。ジョーとシルバニトは、メキシコの軍隊の後を追って、国境沿いの川でアメリカの騎兵隊との取引現場で、ラモンとその一味が機関銃で全員を射殺、撃ち合ったように見せて、金を奪ったのを目撃する。ジョーとシルバニトは、ラモンが機関銃で殺した兵隊の死体を墓に生きてるように置いて、バクスター側とラモン側とで銃撃戦をさせ、その間にラモンが軍隊から奪った金を探すのだが、その時に囚われてたラモンの愛人マリソルを救い出してしまう。銃撃戦の最中に、バクスターの息子を人質に取ったラモンは、マリソルとの人質交換を行う。その夜の宴会で、酔っ払ったふりをしたジョーは、マリソルの護衛を撃ち殺して、その夫と子供と共に逃がしてやるのだが、それがラモンにばれて、ジョーは酷く痛めつけられる。命からがら逃げのびたジョーだが、ラモンはバクスターの仕業と思い、バクスターを襲い壊滅させる。ラモンとミゲルは町を牛耳り、シルバニトを町の真ん中で痛めつけて、ジョーをおびき寄せる。左手が使えず、ライフルの名手であるラモンに対して、それでもジョーは敢然と立ち向かっていくのであった。

荒野の用心棒 スタッフ

監督:セルジオ・レオーネ
脚本:ヴィクトル・アンドレス・カテナ,ハイメ・コマス・ギル,セルジオ・レオーネ
製作:アリゴ・コロンボ,ジョルジオ・パピ,マリアンネ・コッホ,ジャン・マリア・ヴォロンテ
音楽:エンニオ・モリコーネ
配給:Undis,東和,ユナイテッド・アーティスツ

荒野の用心棒 キャスト

名無しの男(ジョー):クリント・イーストウッド
ラモン・ロホ:ジャン・マリア・ヴォロンテ
マリソル:マリアンネ・コッホ
カルロス:ホセ・カルヴォ
ピリペロ(棺桶屋):ヨゼフ・エッガー
ドン・ミゲル・ロホス:アントニオ・プリエト
エステバン・ロホス:ジークハルト・ルップ
ジョン・バクスター保安官:ウォルフガング・ルスキー
ドナ・コンスエラ・バクスター:マルガリータ・ロサノ
アントニオ・バクスター:ブルーノ・カロテヌート
チコ:マリオ・ブレガ
フアン・テディオス:ラフ・バルダッサーレ
ルビオ:ベニート・ステファネリィ

荒野の用心棒 予告編・無料動画