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舞妓はレディ|とある少女が舞妓を夢見て京都の花街に飛び込み、立派な舞妓を目指し成長していく姿を歌や踊りを交えて描く。

舞妓はレディ
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舞妓はレディは、2014年公開の日本映画。地方出身の少女が、京都の架空の花街・下八軒で舞妓を目指す成長物語を、歌とダンスを交えたエンターテインメント作として描く。主演は、半年に及ぶ選考とおよそ800名に上る応募者の中から選ばれた新星・上白石萌音。

舞妓はレディ 映画批評・評価・考察


舞妓はレディ

脚本:38点
演技・演出:18点
撮影・美術:17点
編集:9点
音響・音楽:9点
合計91点

Shall we ダンス?』で日本映画界のみならず、世界から注目を集めたエンターテインメントの巨匠・周防正行監督が、『Shall we ダンス?』以来、18年ぶりとなる本格エンターテインメント作品に挑んだ。日本が誇る伝統文化のひとつである“舞妓”を題材に、そのあでやかな世界と裏側を、ユニークに、そしてハートフルに、ミュージカル・シーンを織り交ぜながら描く、“舞妓”を目指す少女の成長物語。華やかな花街で、豪華キャストが歌って踊って舞い上がる、傑作“舞妓エンターテインメント”に劇場来場者も大満足! 劇場アンケートの結果では、作品満足度93.6%と高評価を獲得!


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舞妓はレディ あらすじ(ネタバレ)

ミュージカル映画として、要所に歌唱とダンスを挟みながら物語は進行する。小さいながら歴史ある京都の花街、下八軒では、節分の夜、芸舞妓たちがお化けの仮装に身を包み馴染みの旦那たちとお座敷にいる。下八軒の芸舞妓は後継者不足に悩まされ、老舗のお茶屋・万寿楽の百春が12年も襟替え(見習いの舞妓から芸妓になること)をできずたったひとりの舞妓を続け、他はアルバイトの舞妓に頼っているありさまである。その万寿楽に、きつい訛りの鹿児島弁と津軽弁を話す少女・春子が突然訪れ、舞妓になりたいと訴える(「私の夢」)。春子は百春のブログを見てやってきたのだが、誰からの紹介も経ていない春子を、女将の千春は門前払いする。様子を見ていた馴染みの旦那・北野は春子の訛りを聞きとても舞妓にはなれるまいというが、研究のため万寿楽に出入りしている言語学者の京野は逆に強い興味を惹かれ、彼女を舞妓に育て上げたら北野に自分のお茶屋遊び代の面倒をみてもらうことを賭け、春子の後見人になる。

一旦津軽の祖父母のもとに帰っていた春子は、芸妓たちの春のをどりの群舞と歌に迎えられて(「舞妓はレディ (Chorus Version)」)、万寿楽で仕込み(見習い)になるが、三味線、長唄、踊りほかと修業はうまくいかず、京野の指導による京言葉もなかなか上達しない。それでも親切に京言葉の魅力や、「一見さんお断り」に込められたおもてなしの精神などを教えてくれる京野に(「京都盆地に雨が降る」「一見さんお断り」)、春子は初めての恋をする(「これが恋?」)。ある日、春子は先輩芸妓・里春の提案で、馴染み客の高井を随心院でもてなす場で「生粋の京育ち」の仕込みとして紹介されるが、里春にイタリア同行を申し込み熱烈に迫る高井に驚き(「ティ・アーモの鐘」)、つい本来の訛りで話す失敗を犯してしまう。春子はさらに京野の弟子・秋平から、元々が男性相手の水商売である舞妓の仕事に春子のような娘は似合わないと言われたうえ、大好きな京野も自分を利用しているに過ぎないと告げられてショックを受け、ついには全く声が出なくなってしまう。

声が戻らない春子のもとへ、京野が訪れ、彼女を傷つけてしまったことを謝り、自分も鹿児島出身で訛りの矯正に苦労したことを流暢な鹿児島弁で語り励ます。また、千春は自分の舞妓時代に映画スターと遠距離恋愛をしていた思い出や(「Moonlight」)、自分が芸妓を辞めて家庭に入ったあと万寿楽を支えていた芸妓のこと、その芸妓が駆け落ちをしてしまい、先代女将に請われて娘の百春とともに下八軒に帰ってお茶屋を継ぎ、芸舞妓が昔のように旦那の相手をしなくても女性として自立していけるありかたを目指してきたが、なかなかうまくいかないことなどを話す。そして春子を労りながら、踊りの稽古に復帰するように言う。しかし稽古の場で踊りがうまくできず、春子は師匠にきつく叱られる。思わず泣き出した春子だが、それをきっかけに声が出るようになり、里春にも厳しい励ましを受けながら、改めて修業に力を注いでゆき、ついに完璧な京言葉をマスターする(「京都盆地に雨が降る」)。

一方、三十路を前にした百春はついにしびれを切らし、千春に訴えてようやく襟替えが叶う(「襟替え」)。そして年が明け、春子は「小春」(こはる)の名で舞妓となり、北野や京野を迎えたお座敷で踊りを披露する。その席で、北野に小春がかつて万寿楽にいた舞妓にそっくりであると指摘されると、千春は駆け落ちして下八軒を去ったその人と相手の板前こそが小春の亡き両親であると明かす。万寿楽の女将や芸妓たちもそのことに気付いており、みんな小春の母のことを大好きだったと語る。

小春は京野の研究室を訪れた際、彼が本当は東京出身で嘘をついていたことを知るが、声が出ないふりをして京野たちをからかってみせる。下八軒にきて1年が経ち、再びの節分の日、お化けに扮した人々の群舞の中で、北野は舞妓の魅力とは「若さ」であり、それは未熟であっても嘘のない一所懸命さであると語る。そしてその若さを持つ小春は立派な舞妓であるといい、京野が賭けに勝利したことを認める。小春は喜びとともに歌い踊り、京野への思いを叫んでラストシーンとなる(「舞妓はレディ」)。

舞妓はレディ スタッフ

監督:周防正行
脚本:周防正行
製作:石原隆,市川南,桝井省志
音楽:周防義和
主題歌:小春上白石萌音)「舞妓はレディ」
撮影:寺田緑郎
製作会社:フジテレビジョン,東宝,関西テレビ放送,電通,京都新聞,KBS京都,アルタミラピクチャーズ
配給:東宝

舞妓はレディ キャスト

お茶屋・万寿楽(ばんすらく)の人々
西郷 春子(さいごう はるこ)〔小春(こはる)〕:上白石萌音:仕込み(見習い) → 舞妓
小島 千春(こじま ちはる):富司純子(舞妓時代:大原櫻子):女将
百春(ももはる):田畑智子:舞妓
里春(さとはる):草刈民代:芸妓
豆春(まめはる):渡辺えり:芸妓
青木 富夫:竹中直人:男衆(おとこし)

万寿楽馴染みの旦那たち
京野 法嗣(きょうの のりつぐ):長谷川博己:言語学者
北野 織吉:岸部一徳:老舗呉服屋社長
高井 良雄:髙嶋政宏:大手芸能事務所社長
市川 勘八郎:小日向文世:歌舞伎役者、里春の恋人

その他の人々
西野 秋平:濱田岳:京野の弟子、大学院生
原田 千代美:中村久美:踊りの師匠
鶴一(つるいち):岩本多代:下八軒の芸妓
西郷 田助:高橋長英:春子の祖父
西郷 梅:草村礼子:春子の祖母
春子の母(写真):瀬戸朝香
春子の父(写真):加瀬亮
赤木 裕一郎:妻夫木聡:映画スター
福名(ふくな):松井珠理奈(SKE48):アルバイト舞妓
福葉(ふくは):武藤十夢(AKB48):アルバイト舞妓
三味線の師匠:徳井優
長唄の師匠:田口浩正
鳴物の師匠:彦摩呂
馴染の客:津川雅彦

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