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ベスト・キッド(リメイク)|北京を舞台に、環境に馴染めずいじめられていた少年がカンフーの達人と出会い、心身ともに成長していく姿を描く。

ベスト・キッド(リメイク)
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ベスト・キッドは、2010年公開のアメリカ合衆国・中国合作映画。北京を舞台に、環境に馴染めずいじめられていた少年がカンフーの達人と出会い、心身ともに成長していく姿を描く。1984年の映画『ベスト・キッド』のリメイクである。

ベスト・キッド(リメイク) 映画批評・評価・考察


ベスト・キッド(原題:The Karate Kid、中国語題:功夫夢)

脚本:31点
演技・演出:17点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計80点

1984年版では日系2世のノリユキ・パット・モリタが、いぶし銀の味で好演して評判となった武術の師匠を、本作では世界的人気アクション俳優ジャッキー・チェンが演じたのが何より見もの。武術の演目も(原題と矛盾しているが)空手からカンフーに変わり、アクションの質も格段にアップしています。一方、前作でラルフ・マッチオが演じた主人公の少年を、本作の共同製作に名を連ねる人気スター、ウィル・スミスの実子ジェイデン・スミスが好演。彼をいじめの標的にするカンフー少年がパワフルであるなどの工夫もあり、これぞ娯楽映画という会心作に仕上がっています。

1984年度版をリアルタイムで観ていた世代とジェイデン・スミスと同世代で評価が分かれてしまうことはあります。1984年度版は、アクションより修行シーンが独特なものがあり、またとても長い作品なのでリメイク版の方が観やすいところはありますね。

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ベスト・キッド(リメイク) あらすじ(ネタバレ)

幼い頃に父を亡くし、母の転勤でデトロイトから北京へと移り住んだアフリカ系アメリカ人の少年ドレは12歳。アメリカの友達と寂しくお別れをする。北京に着いたその日、バイオリンを練習する中国人の14歳の少女メイと出会い、それと同年代の14歳の少年たちやギャングのリーダーの14歳の復讐、怒り、ネガティブな感情にまみれたチョンの反感を買ってしまい、カンフーで痛めつけられる。その日から、少年たちのいじめを受けるようになったドレ。次の日、ドレが学校に行く前にチョンから受けた傷をお化粧で隠し、学校に行く。ドレの担当のホォ—先生がドレに帽子を脱ぎなさいと指示した後、ドレの母が異変に気づく。ドレが化粧品を使った事がわかり学校の正門で親子喧嘩になる。その後、ドレは怒った気持ちで学校に入る。その日の昼頃、カフェテリアでドレはメイに箸の使い方を教えてもらい、2人で楽しく喋る。メイはランチを持ってバイオリンのレッスンに行くが、ドレのランチがチェンからひっくり返されてしまう。チェンはからかいながら謝るがドレが怒りホォ-先生から止められてしまう。チェンはにっこりカフェテリアを去ってしまう。

次の日、ドレはチェン達から逃げる様子。体育館でバイオリンをやっているメイと楽しく喋る。体育館から出たドレは偶然チェン達と目が合い、ドレの髪の毛を触ろうとする。無視したドレはチェン達から強い注意を受ける。その後、ドレは母とカンフー教室を見に行った時、偶然チェンと目が合い、にっこりした顔でドレの方にパンチする。ドレはすぐに出ていきマンションの前で母と喧嘩する。マンションの管理人が泣きながら歩くドレを見る。

ある日、遠足が終わって帰ってきたチョンが友達と町の迷惑を起こす。それを見ていたドレが汚れていた水を見つけてチェンとそこにいた友達にかける。それにチェンが怒り、チェンのギャングでドレをドレのマンションの前まで追いかけてしまう。チェンがドレを捕まえた後、チェンに激しく殴られた際、マンションの管理人であるハンが助けてくれ、カンフーで少年たちを追い払う。炎を用いる中国の古い治療法で怪我を介抱してくれるハンに、ドレはカンフーの教えを乞う。ハンは渋るが、少年たちの通う「情けは捨てろ」がモットーの道場の師範との話し合いに同伴することには同意する。だが、その道場師範から勝負を迫られ、ハンは武術大会で一対一の勝負を付けることを提案し、大会までの私闘の禁止を求める。 その場はそれで収まり、ハンはドレにカンフーを教えることを了承する。

こうしてドレのカンフー指南を行うこととなったハンだが、ドレにさせることといえば、上着をハンガーに掛け、取り、着て、脱ぎ、落とし、拾い、そしてまた掛ける、という動作を繰り返させるというカンフーとは関係なさそうなことしかしない。うんざりしてついに抗議するドレに、ハンはその動作がカンフーの技に直結することを理解させる。

メイとドレは互いに好意を抱きあい、一方はバイオリン、もう一方はカンフーの練習に明け暮れていた。中国ではバレンタインデーに当たる七夕の祭りの日に、影絵小屋で待ち合わせ、互いにバイオリンのオーディションと武術大会に応援に行くことを約束する。やがてドレは、ハンに連れられてカンフーの聖地に赴き、その水を飲めば負けることがなくなるという「龍の泉の水」を飲ませてもらう。

ある日ドレは、明日に控えるバイオリンのオーディションに緊張するメイを息抜きさせるため、二人で遊びに行くが、バイオリンのオーディションがその日に変更になってしまったと連絡を受ける。結果的にメイに迷惑をかけてしまったことから、両親からの怒りに触れ、メイから友達をやめると告げられてしまう。

失意のドレがハンの家に向かうと、毎日修理していた自動車を自ら破壊しているハンの姿があった。ハンの妻と10歳だった息子は、ハンの運転のミスから事故死してしまったため、ハンはその過去を悔やみ、毎年自動車を修理しては事故が起きた日に修理した自動車を破壊するという行為を続けていた事を知る。嘆くハンに、ドレは黙ってカンフー修行の指導を促す。吹っ切れたハンは、ドレの思いに感謝する。ドレはハンに頼んで書いてもらった中国語の手紙を、メイとその父親の前で読み上げ、再び友達になることを許してもらう。

ハンの指導のもと、数々のカンフーの研鑽を積んだドレは、ハンからプレゼントされた真っ白なカンフー着を着て武術大会に臨む。ドレの母親とメイ、メイの両親が見守るなか、ドレは順調に勝ち進み、チョンも勝ち進む。準決勝でドレと対戦するのはチョンと同じ道場の少年だったが、ドレに怪我をさせよという道場師範からの指示で反則負けとなる。その怪我でドレは足を痛め、決勝出場の断念を医師から勧められる。

ハンが「強さは十分に示した。もう戦わなくていいんだ」という言葉に対し、ドレは「今日帰るときに、もうチョンを怖いと思いたくない」という思いをハンに話し、その思いを受け取ったハンに炎の治療法で足の痛みを消してもらい、決勝に出場する。チョンとの接戦の末、ドレの最後の蹴りがチェンの顔に強く当たり、チョンが床に倒れて負けた悔しさと蹴りの痛みで泣いてしまう。チョンは後、自分が今までやってきた苛めやカンフーで人を痛めてつける事がすべて間違っていたと気付き、その後、ドレは優勝する。チョンはドレにトロフィーを自分がドレにやった苛めの謝りの気持ちで渡す。泣き終えたチョンがステージから降りてハンさんにも謝りの気持ちで小さな礼をする。チョンと他の少年たちは、ドレの勝利を讃え、ハンとドレを尊敬と自分を変えてありがたい気持ちでカンフー式の礼を捧げる。そしてハンさんとドレは“ベイマックス”の挨拶を真似してスッキリの気持ちと嬉しい気持ちで笑って映画が終わる。

ベスト・キッド(リメイク) スタッフ

監督:ハラルド・ズワルト
脚本:クリストファー・マーフィー
原作:ロバート・マーク・ケイメン
製作:ジェリー・ワイントローブ,ウィル・スミス,ジェイダ・ピンケット=スミス,ジェームズ・ラシター,ケン・ストヴィッツ
製作総指揮:ダニー・ウルフ,スーザン・イーキンス,ハン・サンピン
音楽:ジェームズ・ホーナー
撮影:ロジャー・プラット
編集:ジョエル・ネグロン
製作会社:オーバーブック・エンターテインメント,JWプロダクションズ,中国電影集団
配給:コロンビア ピクチャーズ,S.P.E.

ベスト・キッド(リメイク) キャスト

ドレ・パーカー:ジェイデン・スミス
ミスター・ハン:ジャッキー・チェン
シェリー・パーカー:タラジ・P・ヘンソン
ハリー:ルーク・カーベリー
メイ・リン:ハン・ウェンウェン
チョン:ワン・ツェンウェイ
マスター・リー:ユー・ロングァン

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