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逃亡者|妻殺しの汚名を着せられた医師が、無実を晴らすために逃亡生活を送る姿を描いて1960年代に大ヒットしたテレビドラマの映画化。

逃亡者
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逃亡者は、1993年公開のアメリカ合衆国の映画。妻殺しの汚名を着せられた医師が、無実を晴らすために逃亡生活を送る姿を描いて1960年代に大ヒットしたテレビドラマの映画化。監督は「沈黙の戦艦」のアンドリュー・デイヴィス。製作は「フォーリング・ダウン」のアーノルド・コペルソン。エグゼクティヴ・プロデューサー、原案は、数々の人気テレビドラマを製作してきたロイ・ハギンスと「バトルランナー」のジェブ・スチュアートと「アライバル/侵略者 」「ピッチブラック」のデイヴッド・トゥーヒー。

逃亡者 映画批評・評価・考察


逃亡者(原題: The Fugitive)

脚本:37点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:9点
音響・音楽:9点
合計91点

懐かしの海外ドラマ(日本では1964~67年にTBS系で放送)をスケールアップして映画化。ハリソン・フォードが無実の逃亡犯を好演した、大ヒットノンストップサスペンス!1993年、興行収入が全米で年間第2位、日本で年間第5位という大ヒットを記録。妻殺しの汚名を着せられた外科医リチャード・キンブルは脱走し、捜査網をかいくぐりながら単身、真犯人捜しに挑む。原作ドラマを上回る緊張感とテンポで、息をもつかせぬサスペンスが展開。執拗にキンブルを追う鬼保安官補を巧演したトミー・リー・ジョーンズは第66回アカデミー賞で助演男優賞に輝きました。ジョーンズ演じるジェラードを主人公にしたスピンオフ「追跡者(1998)」も作られました。監督は「沈黙の戦艦」のアンドリュー・デイヴィス。


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逃亡者 あらすじ(ネタバレ)

シカゴの著名な外科医リチャード・キンブル博士(ハリソン・フォード)は、富と名声に恵まれた順風満帆の人生を送っていた。ある夜緊急手術を終えて帰宅してみると、家から見知らぬ片腕の男が飛び出して行き、中では妻ヘレン(セーラ・ウォード)が倒れていた。虫の息の彼女はキンブルの腕の中で息絶えた。

キンブルは妻殺しの容疑で逮捕され起訴された。片腕の男(アンドレアス・カツラス)を見たというキンブルの主張も空しく、次々と不利な状況証拠を突きつけられたこともあって死刑判決が下った。州立刑務所へ身柄を移送される途中護送車が列車と衝突する事故が起き、かろうじて助かったキンブルはその場から脱出した。こうして身の潔白を証明するために片腕の男を探し求めるキンブルの逃走の旅が始まった。

一方キンブルの逃走を察知した官憲は、ジェラード連邦保安官補(トミー・リー・ジョーンズ)を捜査の最前線に配置して、キンブルを追跡する。ジェラードはキンブルを巨大ダムの排水口に追いつめるが、キンブルはそこから決死のダイビングを試みる。九死に一生を得たキンブルはシカゴに戻り、元同僚のアン・イーストマン医師(ジュリアン・ムーア)の協力で、病院の中にある義手を持つ人のリストを調べあげ、遂に片腕の男の居所をつきとめる。彼の家に忍びこんだキンブルは、事件の黒幕が親友のニコルス博士(ジェローン・クラッベ)であることを知り、彼の業績をたたえるパーティの会場に乗りこんでいく。

大勢の聴衆の前でニコルズを問いただす。ニコルズは話し合う素振りを見せつつも会場を離れ、キンブルに不意打ちを浴びせようとし、2人は格闘を始める。シカゴ市警によってホテルが封鎖され、キンブルの射殺命令が出される中、独自の調査で事件の真相に辿り着いていたジェラードも到着し部下を連れてホテルの中へ突入する。格闘戦の末、ニコルズが黒幕であるのを知っているジェラードの説得もあって、キンブルは投降しようとする。そしてその時、影からニコルズがジェラード警部を撃ち殺そうとしているのを見たキンブルが、間一髪でニコルズを打ちのめし、彼ら2人はジェラードに逮捕される。しかしキンブルの無実を確信していたジェラードは直ぐにキンブルの手錠を外し、報道陣が詰め掛ける現場から共にパトカーで去る。

逃亡者 スタッフ

監督:アンドリュー・デイヴィス
脚本:デヴィッド・トゥーヒー,ジェブ・スチュアート
原案:デヴィッド・トゥーヒー
原作:キャラクター創造 ロイ・ハギンズ
製作:アーノルド・コペルソン
製作総指揮:キース・バリッシュ,ロイ・ハギンズ,デヴィッド・トゥーヒー
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:マイケル・チャップマン
編集:ディーン・グッドヒル,デニス・ヴァークラー,デイヴィッド・フィンファー
配給:ワーナー・ブラザース

逃亡者 キャスト

リチャード・キンブル:ハリソン・フォード
本作の主人公。シカゴ記念病院の外科医。冤罪により妻を殺害した容疑をかけられ死刑判決を受けるが、護送中に脱走し、並外れたタフネスと機転を頼りに逃走を続けながら真犯人「片腕が義手の男」を探す。真犯人を探し出して真実を白日の下に晒すことに執念を燃やすが、それ以上に医師として、瀕死の重傷を負った刑務官や患者を前にして見過ごすことができず、逃走先で医療行為に及んでは己の身を窮地に晒すこともある。一方でそうした人道的行為が、次第に彼の支持者を増やしていく、ラスト、ジェラードを射殺しようとしたニコルズを叩きのめし逮捕されるが無罪を確信していたジェラードによって直ちに手錠を外された。

サミュエル・ジェラード:トミー・リー・ジョーンズ
キンブルを執念深く追い続ける連邦保安官補。キンブルが有罪か無罪かを裁くのは己の領分ではないと考えており、殺人犯を相手に誤った先入観を持ち込むことは職務に支障をきたすという信念から、キンブルの主張には耳を貸さないよう己を律している。しかし真犯人の手がかりを集めようとするキンブルを追い続けるうちに、彼もまた事件の真相へ近づく。

チャールズ・ニコルズ:ジェローン・クラッベ
シカゴ記念病院の医師。弁護士までもがキンブルの有罪を疑う中、逃亡中のキンブルに対する助力を惜しまず、警察に対して非協力的な態度を貫く。ノベライズ版によれば、裁判中もキンブルの無実を証明するため証人として尽力したとされる。しかし、実は彼こそが「片腕が義手の男」ことサイクスを雇っている黒幕である。自分が理事を務める製薬会社が利益を得るため、かつてキンブルが指摘した新薬の副作用を隠蔽しようとしており、逃走中のキンブルを誘い出して始末することを目論んでいる、最後はキンブルとジェラードに追い詰められ、強奪した拳銃でジェラードを殺害しようとしたがキンブルに叩きのめされ、ジェラードに逮捕された。

ヘレン・キンブル:セーラ・ウォード
キンブルの最愛の妻。物語冒頭において、自宅に忍び込んだ「片腕が義手の男」ことサイクスに殺害される。本作では、サイクスの本来の標的はキンブルであり、彼女はそれに巻き込まれたというのが真相であった。夫の仕事には理解があり、自分とのプライベートよりも急患が入った夫の職務を最優先した。生命保険に加入しており、キンブルが唯一の受取人であったことが彼が強く疑われる要因となってしまった。

アン・イーストマン:ジュリアン・ムーア
クック郡病院に勤務する若き女医。キンブルが「片腕が義手の男」が装着していた義手の手がかりを求め、清掃員に扮して同病院を訪れた際、彼が緊急の患者を放置できずに独自に診断を始めるのを目撃する

フレデリック・サイクス:アンドレアス・カツーラス
キンブルが追う「片腕が義手の男」こと、ヘレンを殺害した実行犯。元警察官という経歴を持つが、現在はニコルズが理事を務める製薬会社にて警備員という肩書きの元、殺し屋の仕事を請け負っている。ノベライズ版によれば、人が作った法律の側で人を殺すのも逆の側で雇われて人を殺すのも些細な違いでしかないという価値観を持っているとされ、またレンツを自動車事故に見せかけて殺害したのも、依頼を受けたサイクスとされる

コズモ・レンフロ:ジョー・パントリアーノ
ジェラードの4人の部下のひとりで、チームとして一見理不尽な命令であっても上司を信頼し行動を共にする。映画のクライマックスではジェラードと共にホテルに突入するが、ニコルズに襲われ銃を奪われるという失態を演じる。

ニューマン:トム・ウッド
ジェラードの4人の部下のひとり。ごく最近になってチームに加わった新米。失敗も多く、物語序盤でキンブルと共に脱走した凶悪犯を追う場面では犯人の人質となってしまい、危うく死にかける場面もあった

ビッグス:ダニエル・ローバック
ジェラードの4人の部下のひとり。

プール:L・スコット・カードウェル
ジェラードの4人の部下のひとり。黒人の女性。

アレックス・レンツ:デビッド・アーロウ
シカゴ記念病院の医師で、ニコルズの部下。新薬の治療実験を担当しており、その副作用を隠蔽するための偽装を行なっていた。生前にはサイクスと親交があり、サイクスの家に飾られていた写真にその姿を残した。キンブルが冤罪で逮捕された後に不可解な自動車事故で死亡する。

キャシー・ワーランド:ジェーン・リンチ
シカゴ記念病院の女医で、キンブルやニコルズの同僚。レンツの研究データに不正があることを突き止めようとするキンブルに協力する。

ローリンズ保安官:ニック・サーシー
ケリー刑事:ロン・ディーン
判事:アンディ・ロマーノ
ロゼッティ刑事:ジョセフ・F・コサラ
老刑務官:リチャード・リール
若い刑務官:パンチョ・デミングス
ヘンリー連邦保安官:ジョニー・リー・ダヴェンポート

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