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エレファント・マン|真実は語りつくせないドラマを生んだ。1981年の日本での興行収入1位を記録。

エレファント・マン
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エレファント・マンは、1980年公開のイギリス・アメリカ合衆国の合作映画。19世紀末のロンドンを舞台に、生まれながらの奇型ゆえ“エレファント・マン”と呼ばれ人間扱いされなかった実在の人物ジョゼフ・メリックの数奇な運命と彼をとりまく人間たちとの触れ合いを描く。映画ではジョゼフ・メリックのファーストネームが「ジョン」に改変されている。デヴィッド・リンチ監督、脚本。メル・ブルックスがプロデューサーとして参加している。1981年アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。アカデミー賞では最優秀作品賞、主演男優賞など8部門にノミネートされた。1981年の日本での興行収入一位を記録。

エレファント・マン 映画批評・評価・考察


エレファント・マン(原題:The Elephant Man)

脚本:40点
演技・演出:20点
撮影・美術:20点
編集:10点
音響・音楽:10点
合計100点(満点)

初見は8歳前後だったように思いますが、その時はホラー映画の印象で見る前から怖がっていたような記憶があります。そして見世物小屋のシーンが子供には強烈で作品全体は何が何だか分かりませんでした。そして今、4Kの映像で見たわけですが、心に刺さるんですよ。痛いほど理解できるというか。人間を知ったからこそ、理解できるところがありました。デヴィッド・リンチらしい演出が随所に見られるんですが、それはクラシック映画や舞台の影響が見られます。無音を効果的に使いながらも素晴らしい音楽で感情を揺れ動かす演出、人間の醜さとは何か?これ以上の表現や演出ってあるのかな?と思えるほど伝わってきました。アンソニー・ホプキンス演技も素晴らしいのですが、ジョン・メリックを演じたジョン・ハートの演技は圧巻です。あの瞳の演技もですが、彼が怯えている時と心が解放されているときの演技が本当に素晴らしいです。演出もさることながら彼の演技で心に突き刺さるし、感動もした作品でした。


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エレファント・マン あらすじ(ネタバレ)

19世紀末のロンドン。ロンドン病院の外科医フレデリック・トリーヴス(A・ホプキンス)は、見世物小屋で、“エレファント・マン”〈象人間〉と呼ばれる奇型な人間を見て興味をおぼえた。ジョン・メリック(ジョン・ハート)という名をもつこの男を、フレデリックは、研究したいという理由で持ち主のバイツ(フレディ・ジョーンズ)からゆずり受ける。

学会の研究発表では、トリーヴスは大きな反響をえるが、快復の見込みは皆無だった。21歳と推定されるメリックは右腕がきかず、歩行も困難、言葉もはっきり発音できないという状態だった。院長カー・ゴム(サー・ジョン・ギールグッド)は、他の病院に移させることをトリーヴスに告げるが、メリックとの面会で、彼が聖書を読み、詩を暗誦するのを聞いて感動し、病院に留まるようにと考えを変える。

トリーヴス夫婦に招かれて彼らの家を訪れたメリックは、トリーヴス夫人(ハンナ・ゴードン)が美しく、メリックをやさしく扱ってくれることに感激し、涙を流しながら、誰にも見せたことのない美しい母親の写真を見せた。タイム誌に、メリックのことが報じられ、一躍有名人になった彼は、興昧を抱いた様々な人々の訪問を受ける。舞台の名女優ケンドール夫人(アン・バンクロフト)も、その一人だった。

“商売品”を騙し取られたと、反感を持っていたバイツは、秘かにメリックを連れ出しヨーロッパヘ向かった。再び動物のような扱いを受け、容態の悪化したメリックは瀕死のところを見世物小屋の仲間に救われ、やっとロンドンにたどりつく。しかし、人々の好奇な目につきまとわれ、ついに“私は人間だ、動物じゃない”と叫ぶメリック。

やっと、トリーヴスのもとに戻れた彼は、ケンドール夫人の好意で観劇のひと時を過ごす。感激の時を過ごし部屋に戻ったメリックは、かねてより作り続けていた、窓から見える寺院の模型を完成させ、そこに自分の名を書き込んだ。そして、いつもの寝方であるうずくまって寝る姿をやめ、その夜は、人間たちがやるように仰向けになって眠りにつくのだった。それは安らぎに満ちたメリックの最後の姿であった。

エレファント・マン スタッフ

監督:デヴィッド・リンチ
脚本:クリストファー・デヴォア,エリック・バーグレン,デヴィッド・リンチ
製作:ジョナサン・サンガー
製作総指揮:スチュアート・コーンフェルド,メル・ブルックス
音楽:ジョン・モリス
撮影:フレディ・フランシス
編集:アン・V・コーツ
配給:パラマウント映画,東宝東和

エレファント・マン キャスト

ジョン・メリック:ジョン・ハート
フレデリック・トリーヴス:アンソニー・ホプキンス
カー・ゴム院長:ジョン・ギールグッド
ケンドール夫人:アン・バンクロフト
バイツ(モデルはトム・ノーマン):フレディ・ジョーンズ
寮母:ウェンディ・ヒラー
夜警のジム:マイケル・エルフィック
トリーヴス夫人:ハンナ・ゴードン
アレクサンドラ妃:ヘレン・ライアン
フォックス:ジョン・スタンディング
バイツの連れている少年:デクスター・フレッチャー
メリックの看護師ノーラ:レスリー・ダンロップ
メリックの母:フィービー・ニコルズ
辻馬車御者:ロイ・エヴァンス
牛乳配達:アルフィ・カーティス
ブロードネック:ヒュー・マニング
ウォディントンの貴婦人:キャスリーン・バイロン
ウォディントンの領主:ジェラルド・ケース
見世物小屋の小人:ケニー・ベイカー

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