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宇宙からのメッセージ|いまアクションは宇宙をめざす! はるか200万光年のかなた そこではもう最初の銀河戦争が始まっていた!

宇宙からのメッセージ
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宇宙からのメッセージは、1978年公開の日本映画。曲亭馬琴(滝沢馬琴)の読本『南総里見八犬伝』(里見八犬伝)をモチーフにした和製スペースオペラ映画であり、東映が東北新社と提携したうえで、当時の世界的なSF映画ブームに挑戦するべく製作費10億円をかけて製作した。キャッチコピーは、『いまアクションは宇宙をめざす! はるか200万光年のかなた そこではもう最初の銀河戦争が始まっていた』。岡田茂東映社長は、映画公開中のインタビューで「『宇宙からのメッセージ』は『スター・ウォーズ』の向うを張って製作したものです」とはっきり話している。2020年3月、アメリカの『ローリング・ストーン』誌が発表した「1970年代を代表する『SF映画』ランキング50」において、第44位に選出。お粗末な特撮、酷いセリフ回し、意味不明な物語に関わらず、独創的な衣装や呂律の回らぬビック・モローなど、どこか惹かれる作品であると評した。さらに公開当初はニューヨーク・タイムズで酷評していた著名な映画記者、ジャネット・マスリンでさえ「深夜1時にチャンネルを回して偶然『宇宙からのメッセージ』に当たったら、荒唐無稽だと思いながらも、きっと躍動感を覚えるだろう」と作品の放つ一定の魅力を認めざるを得なかった事が紹介された。

宇宙からのメッセージ 映画批評・評価・考察


宇宙からのメッセージ(英題:Message from Space)

脚本:20点
演技・演出:11点
撮影・美術:10点
編集:6点
音響・音楽:8
合計55点

国内外でカルト人気を誇る日本SF映画の金字塔の今作(いやマジで)。スターウォーズを意識した作品なのは間違いないのですが、特殊メイクや衣装のセンスが独特なものの、センスが良いとは言えず、パチもの感が溢れ出しています。しかしながら、今作品で戦隊やライダーシリーズの特撮技術の進歩への貢献は大きかったように思えますし、スターウォーズと技術的な差というのはあまり感じられず、その点は見劣りする感じではありませんでした。映像的に冴えないのは、陰影の使い方が下手な点や合成が雑なところだと思いますが、スケージュールが過密だったからのように思います。

同年に超大作の深作監督の代表作の一つでもある『柳生一族の陰謀』が公開されているのですが、監督もキャストも忙しい状況だったことは想像ができます。同作には、今作の主要キャストの多くが参加しています。

柳生一族の陰謀|骨太い人間たちの愛と闘争の大ロマン!“権力”に生きる柳生一族の存続を賭けた壮大な時代劇ドラマ。
柳生一族の陰謀(やぎゅういちぞくのいんぼう)は、1978年公開の日本映画。映画・演劇・テレビ界の豪華スター陣を結集したオールスターキャスト作品で東映が威信を賭けて時代劇復興を目指して12年ぶりに製作した巨篇。映画批評・あらすじ(ネタバレ)・スタッフ・キャスト・映画予告編・無料動画・配信情報。


今作の面白いところは、SF映画といいながら、やっていることは、宇宙を舞台にした時代劇というのも、娯楽エンターテイメントとしては深作監督らしいと思えました。

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宇宙からのメッセージ あらすじ(ネタバレ)

アンドロメダ星雲の惑星ジルーシアは、皇帝ロクセイア12世の率いるガバナス帝国の侵略により、「惑星大要塞」に改造されてしまっていた。ジルーシア人の大酋長キドは奇跡の救い手の勇者を求めて「聖なるリアベの実」8個を宇宙へ放ち、キドの孫娘エメラリーダと戦士のウロッコ2名に、実を追って勇者を迎えに行くように指示した。だが、ロクセイアはぬかりなく追撃の宇宙戦艦を発進させる。

リアベの実は、銀河系の地球連邦の植民惑星ミラゼリアで、軍に失望して辞職した元将軍のガルダ、宇宙暴走族の若者シローとアロン、チンピラのジャック、富豪令嬢のメイア5名のもとに届く。若者たちは宇宙ボタルの採集中に難破したエメラリーダの宇宙船を見つけ、エメラリーダとウロッコを救い出すが、彼らから使命を聞かされて戸惑う。ガルダは若者たちの様子を見て実を返却し、参加を固辞してしまう。シローらはメイアには内緒で他の勇者を紹介すると嘘をつき、息子の嫁探しをしていた老婆にエメラリーダを売ってしまう。その後、老婆とエメラリーダはガバナスの追跡部隊に捕縛され、メイアはシローらの行動を知って激怒する。改心した若者たちは協力してジルーシア救出の準備を開始すると、メイアの宇宙艇をシロー・アロンの小型艇を搭載できるように改修し、ジルーシアへ向かう。その途中、リアベの実を持つガバナス人のハンスが加わるが、彼はロクセイアに地位を簒奪されたガバナスの本来の皇位継承者だった。

ロクセイアはエメラリーダと共に捕らえた老婆の記憶映像から地球の美しさに魅了され、手中に収めるべく惑星大要塞を地球付近へ移動させ、無条件降伏を迫る。地球連邦は最新鋭戦艦3隻を出撃させるが、あっけなく殲滅される。地球連邦の評議会議長に就任したノグチは、降伏返答期限を少しでも引き延ばす交渉の全権大使に旧友のガルダを抜擢し、協力を要請する。ガルダは迷うが、返したはずのリアベの実が彼の手元に忽然と出現したことを見て、承諾する。ガルダはロクセイアと謁見し、地球人の誇りと勇気を示したが、ロクセイアはガルダの目的を看破して月をミサイルで破壊し、3日で答えろと恫喝して追い返す。ガルダは帰ると見せかけてジルーシアへ降下し、先に到着していたシローたちやキドたちジルーシア人と合流する。

キドは大要塞の弱点である地下の動力炉について説明し、炉の破壊は惑星ジルーシアの破壊を導くが覚悟のうえだというキドらジルーシア人に、シローたちは小型艇で侵入して破壊する作戦を立案する。ガルダの相棒ロボットのベバ2号にリアベの実が届き、勇者は計7名となったが、シローやキドらはガバナスに全員捕らえられてしまう。それは、母星消失を憂いてキドの判断に怒ったウロッコの裏切りによるものだった。ロクセイアはウロッコにキドらを処刑するよう指示するが、ウロッコはギリギリで思い留まり、再度ロクセイアへ銃を向けて乱戦となる。その際、負傷したウロッコの冠より8個目のリアベの実が見つかり、キドは奇跡の達成を確信する。シローたち、キドたち、そしてエメラリーダは脱出し、シローたちは地下動力炉の破壊に、エメラリーダとジルーシア人は脱出艇の発進準備にそれぞれ取りかかる。まもなく、ハンスは一騎討ちでロクセイアを倒し、シローとアロンも動力炉破壊を成功させ、惑星大要塞は大爆発した。

ノグチは勇者たちに感謝し、ジルーシア人も歓待しようとするが、勇者たちとジルーシア人は新天地探索に出航し、そのまま地球を離れた。

宇宙からのメッセージ スタッフ

監督:深作欣二
脚本:松田寛夫
原案:石森章太郎,野田昌宏,深作欣二,松田寛夫
製作:平山亨,岡田裕介,サイモン・ツェー,杉本直幸,伊藤彰将
ナレーター:芥川隆行
音楽:森岡賢一郎
撮影:中島徹(撮影),高梨曻(特殊撮影)
編集:市田勇
製作会社:東映株式会社,株式会社東北新社,東映太秦映画村
配給:東映

宇宙からのメッセージ キャスト

ヴィック・モロー(ゼネラル・ガルダ)
志穂美悦子(長老の孫娘エメラリーダ)
フィリップ・カズノフ(宇宙暴走族アロン・ソーラー)
ペギー・リー・ブレナン(メイア・ロング)
真田広之(宇宙暴走族シロー・ホンゴー)
岡部正純(ジャック)
清水イサム(ロボット・ベバ)
天本英世(太公母ダーク)
織本順吉(ジルーシアの長老キド)
三谷昇(カメササ)
サンダー杉山(ビッグサム)
曽根晴美(幕僚ラザール)
ジェリー伊藤(連邦軍司令)
丹波哲郎(地球連邦評議会議長アーネスト・ノグチ ガルダの旧友)
小林稔侍(宇宙パトロール フォックス巡査)
成瀬正(ヒキロク)
ウィリアム・ロス(メイアの自家用宇宙船船長)
中田博久(補佐官)
林彰太郎(地球連邦軍宇宙戦艦艦長)
唐沢民賢(技師)
曽我町子(ベバ2号の声)
阿波地大輔
笹木俊志
波多野博
フィリップ・エバンス
テリー・オブライエン
城春樹
古賀弘文
栗原敏
木谷邦臣
藤沢徹夫
鳥巣哲生
細川ひろし
峰蘭太郎
小峰一男
白井滋郎
司裕介
チャーリー・スコーソン
矢部義章
福本清三
志茂山高也
桂登志子
米田美弥子
前川恵美子
常山直子
成田三樹夫(ガバナス帝国皇帝ロクセイア12世 ハンス王子の父母を殺害し皇位を簒奪した上に追放)
佐藤允(ウロッコ)
芥川隆行(ナレーター)
千葉真一(ハンス王子 ガバナス帝国の正当な皇位継承者)
若山弦蔵(ゼネラル・ガルダの声)
三景啓司(アロン・ソーラーの声)
岡本茉利(メイア・ロングの声)
宮川洋一(自家用宇宙船船長の声)
水島弘(総司令官の声)
飯塚昭三(ビッグサムの声)

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