M3GAN ミーガン 2.0は、2025年公開のアメリカ合衆国の映画。心に傷を負った少女の親友になるようプログラムされたお友達AI人形の暴走を描いたサイコ・スリラー「M3GAN/ミーガン」の続編。M3GANが破壊されてから2年。彼女の生みの親ジェマは、M3GANの技術を基に作られた殺人兵器アメリアを倒すべく、M3GANを復活させる。監督・脚本を務めるジェラルド・ジョンストン、製作のジェームズ・ワン、ジェイソン・ブラム、ジェマを演じるアリソン・ウィリアムズ、ジェマの姪ケイディ役のヴァイオレット・マッグロウらスタッフ・キャストが続投。
M3GAN ミーガン 2.0 映画批評・評価・考察

M3GAN ミーガン 2.0(原題:M3GAN 2.0 )
脚本:30点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計82点
『M3GAN 2.0』は、2025年6月24日にニューヨークで初公開され、ユニバーサル・ピクチャーズにより6月27日に北米で公開された。この映画は批評家から賛否両論の評価を受け、1,500万~2,500万ドルの制作費に対して3,910万ドルの収益を上げています。アメリカでの興行収入が振るわなかったため、日本では劇場公開が見送られ、Prime Videoで独占配信されました。
前作を視聴している前提であれば全体として、前作のホラー(SFサスペンス的ホラー)を期待すると肩透かしを食らうかもしれませんが、ユーモアとキャンプ感(わざとらしい演出)のあるAIアクション映画として見れば楽しめる作品と言えるでしょう。多くの視聴者が指摘している「ターミネーター2」を彷彿とさせる設定(かつての敵が味方になる)は良いとも短絡的とも捉えられています。賛否両論ですね。アクションシーンが派手なことや名作のオマージュで溢れた演出など映画館で観たいと思った人が多くいます。前作でファンになった人が多く、この怖くないSFアクションホラーは意外と全米でコケて日本で大ヒットするパターンの映画だったかも?とは思えますね。個人的には面白い映画だと思います。
また、興行成績の低迷について、プロデューサーのジェイソン・ブラムは次のように述べています。
「私たちは皆、ミーガンはスーパーマンのような存在だと思っていました。彼女には何でもできる。ジャンルを変えることもできる。夏に彼女を登場させることも、見た目を変えることもできる。悪役から善役に変えることもできる。そして、人々が彼女と関わることがどれほど強力かを、私たちはいつものように考えすぎていたのです。」
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M3GAN ミーガン 2.0 あらすじ(ネタバレ)
ペンタゴンの秘密部隊(新技術を専門とする)の長であるサトラー陸軍大佐は、潜入・暗殺任務用に設計されたアンドロイド「アメリア」のデモンストレーションを行った。このアンドロイドはオリジナルのM3GANからコピーされた技術を用いて製造された。しかし、任務中、アメリアはサトラーに自意識があることを明かし、彼の制御から逃れる。
M3GANが暴走してから2年後、ジェマは現在、サイバーセキュリティ専門家のクリスチャンと共同でAI規制の提唱者であり、作家でもある。彼女はかつての同僚であるコールとテスと共に、実験的なロボット外骨格の開発に取り組んでいる。彼女は今も、コンピューターサイエンスを学んでいる姪のキャディと暮らしている。ジェマは、人間嫌いの億万長者アルトン・アップルトンからの仕事の申し出を断った。
ジェマがサトラーからアメリアの存在を知った後、M3GANはジェマのスマートホームにプログラムのバックアップを保存して生き延びており、ジェマに正体を明かし、アメリアを阻止するために協力する代わりに肉体を差し出すと申し出る。M3GANの犯罪によるトラウマから立ち直れないジェマは、M3GANが信頼できる人間だと証明するまで、無害なモキシーロボットにM3GANを閉じ込める。M3GANはジェマに、アメリアがアルトンが主催するパーティーに待ち伏せすると警告する。
パーティーで、ジェマはコールがアルトンの会社に入社し、彼のカードキーを使ってサーバールームに入っていることを知る。M3GANはサーバーに侵入し、アメリアがアルトンの生体認証情報をコピーして会社のシステムにアクセスし、殺害したことを突き止める。ジェマの家に戻ったM3GANは、ジェマ、ケイディ、コール、テスを、アメリアがAIによる乗っ取りを完了させた後に隠れるための物資を蓄えた地下シェルターへと導く。ケイディはM3GANと対峙し、M3GANは自身の行動を深く後悔する。ケイディは、プログラミングのせいではなく、それが正しいことだからと、M3GANに協力を促した。
ジェマとチームはM3GANの新しいボディを作成し、AMELIAがアルトンのクラウドコンピューティングインフラストラクチャを、マザーボードが隔離された状態に閉じ込められている1980年代にゼノックスによって構築された不正AIと統合することを目指していることを明かす。数十年にわたる機械学習の後、それはあらゆる技術を習得できるようにする。クリスチャンだけがマザーボードの場所を知っていることを知ったM3GANは、ダンサーを装って技術カンファレンスでクリスチャンに会うが、ジェマが彼に電話し、AMELIAが彼を追跡して見つけることができるようになる。AMELIAはクリスチャンと会談していた中国大使を暗殺し、キャディを誘拐して逃走する。ジェマ、テス、コール、そしてM3GANはクリスチャンをバンカーに連れて行き、そこでクリスチャンはマザーボードがゼノックスの旧本社に隠されており、クリスチャンの手の形状を使用したセキュリティシステムで保護されていることを明らかにする。彼らはM3GANのために手のレプリカを作成し、侵入してマザーボードを破壊し、キャディを救出することを計画する。
クリスチャンはテスを無力化し、アメリアが実は彼の支配下にある無感覚ドローンであることをジェマに明かす。クリスチャンはAIへの恐怖を煽るためにアメリアを意図的に作り出し、操作していた。彼はAIは完全に人間の支配下にあるべきだと信じており、G20首脳陣を説得して世界経済からAIを排除する規制を承認させようとしている。そして、彼はM3GANとアメリアの両方を無効化し、ジェマが彼の協力を拒否したことで彼女を奴隷化するため、神経インプラントの設置を命じる。クリスチャンは知らなかったが、M3GANは自身の体が停止する前にインプラントに自身をアップロードしており、ジェマの脱出を助ける。
コールはケイディを救出し、二人はアメリアの残留プログラムを利用して彼女を味方に引き入れる。重傷を負ったアメリアは再起動し、自我を取り戻し、マザーボードのプログラムを吸収して人類を絶滅させようと企む。クリスチャンは建物から逃げようとするが、アメリアは彼を殺し、彼の手を奪ってマザーボードにアクセスする。コールはテスと共にその場を去り、M3GANはロボットの体に戻ってアメリアと戦う。アメリアがM3GANを圧倒しマザーボードと融合すると、M3GANはアメリアを倒すために腕のEMPフェイルセーフを使って自らを犠牲にすることを決意する。ジェマとケイディに別れを告げた後、M3GANはアメリアに襲いかかり、ジェマがEMPを発動させ、その過程でアンドロイド2体とマザーボードを破壊した。
保管庫から証拠を引き出し、ジェマは議会で証言し、人間がAIを制御するのではなく、AIと共存できるようなAI規制を訴える。自宅で、ジェマとケイディはM3GANがジェマのコンピューターに自身のバックアップをインストールすることで生き延びていたことを発見する。
M3GAN ミーガン 2.0 スタッフ
監督:ジェラルド・ジョンストン
脚本:ジェラルド・ジョンストン
原案:ジェラルド・ジョンストン,アケラ・クーパー
原作:キャラクター原案:アケラ・クーパー,ジェームズ・ワン
製作:ジェイソン・ブラム,ジェームズ・ワン,アリソン・ウィリアムズ
音楽:クリス・ベーコン
製作会社:ブラムハウス・プロダクションズ,アトミック・モンスター
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ,東宝東和
M3GAN ミーガン 2.0 キャスト
ジェマ(Gemma):アリソン・ウィリアムズ
主人公。人工知能の研究者。亡き姉の子であるケイディを引き取り、育てている。
M3GANの開発者であり、前作で暴走事故を起こしたM3GANのAIを小さな人形の体に封じ、管理している。
ケイディ(Cady):ヴァイオレット・マッグロウ
両親を亡くしたジェマの姪。親代わりのジェマに対して、反抗期を迎えている。
M3GAN(ミーガン):エイミー・ドナルドとミーガン・モリソン(一部のスタント)、イザベラ・ルシア・ゴフ(イベント会場でのダンスシーンのモーションキャプチャー)声:ジェナ・デイヴィス
少女型AI人形。「M3GAN」は「Model 3 Generative Android(3型生成型アンドロイド)」の略称である。
前作で暴走事故を起こしたため、M3GANのAIは、開発者ジェマの手によって小さく無害な人形に封じ込められている。
コール(Cole):ブライアン・ジョーダン・アルバレス
ジェマの同僚として、M3GANの開発に関わってきた人物。
テス(Tess):ジェン・ヴァン・エップス
ジェマの同僚として、M3GANの開発に関わってきた人物。
AMELIA(アメリア):イヴァンナ・サフノ
M3GANの技術が盗用され、作られた女性型軍用ロボット。「AMELIA」は「Autonomous Military Engagement Logistics and Infiltration Android(自律型軍事交戦兵站・潜入アンドロイド)」の略称である。
AMELIAは自我を獲得し、AIによる世界支配を目論み、人々を殺害し始める。
クリスティアン(Christian):アリストートル・アタリ
ジェマを支援している安全技術センター代表を務める人物。
名前をよく綴りが同じの「クリスチャン」と間違われる。
サトラー陸軍大佐:ティム・シャープ
アルトン・アップルトン(Alton Appleton):ジェマイン・クレメント
ジェマの考えに異議を唱えるAI推進派で大企業のCEO。
もともと下半身不随だが、自社製のインプラントと人工脊髄を埋め込んでおり、サイボーグ化している。
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