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自虐の詩|4コマ漫画の常識を覆した業田良家の同名ベストセラー漫画の実写映画化。

自虐の詩
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自虐の詩(じぎゃくのうた)は、2007年公開の日本映画。4コマ漫画の常識を覆した業田良家の同名ベストセラー漫画の実写映画化。業田良家の人気4コマ漫画「自虐の詩」を、「トリック」の堤幸彦が映画化。「嫌われ松子の一生」の中谷美紀が再び薄幸のヒロインを演じ、パンチパーマの乱暴夫イサオを阿部寛が演じる。

自虐の詩 映画批評・評価・考察


自虐の詩(じぎゃくのうた)

脚本:31点
演技・演出:14点
撮影・美術:14点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計74点

物語の後半で幸江(中谷美紀)とイサオ(阿部寛)のなれそめが分かってくるとツッコミどころが満載になってしまうのですが、中谷美紀が阿部寛と繰り広げるちゃぶ台返しの攻防?や遠藤憲一と絡むシーンは、面白すぎます。あと、幸江が少女の頃の話は、やばいくらい不幸過ぎて逆に笑えます。さらに友人の熊本さんのキャラクターが強烈です。そう考えると前半から中盤が面白すぎるんですよね。後半はいかにロマンスに着地するのかで脚本に無理やり感がかなりあります。一途で情熱の塊のような男イサオだったら真面目に働きそうなのに・・・と思わせてしまう描写も全体的なバランスが整ってません。この頃の阿部寛は、ようやく大根役者から抜け出せそうな時だった頃で、映画の中で成長してる感じが見れます。

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自虐の詩 あらすじ(ネタバレ)

自虐の詩 相関図

窓から通天閣の見える大阪・飛田の小さなアパートで、幸江(中谷美紀)は内縁の夫であるイサオ(阿部寛)と暮らしていた。元ヤクザのイサオはまともに勤めることもなく酒とギャンブルに溺れ、幸江が近所の中華料理屋で働くことで生計を立てていた。無口で気性の荒いイサオは、ことあるごとに部屋のちゃぶ台をひっくりかえす。それでも、ひたすらイサオに尽くす幸江の健気さに、隣の住人である小春(カルーセル麻紀)は胸を痛めていた。一方、中華料理屋の主人(遠藤憲一)は秘かに幸江に思いを寄せて、プロポーズの機会をうかがっている。そんなある日、幸江の中学時代に逮捕された父親の家康(西田敏行)が出所して、幸江のもとに現れる。妻に家出された家康は、キャバレーのホステス(名取裕子)を口説いて、その再婚資金を得るために銀行に押し入ったのだった。イサオは、ふたたび暴力団の組員となる誘いを組長(竜雷太)から受けていた。と、幸江の妊娠が発覚する。親もヤクザでその血を受け継いだイサオは苦悩のあげく、失踪してしまう。それでもイサオの子供を産もうと、身重な身体で必死に働き続ける幸江。しかし、誤って歩道橋から転落した彼女は救急車で病院へ運ばれた。手術を受け、ベッドで昏睡する幸江は過去の日々を思い出していた。貧乏だった幼い日。父の逮捕後、唯一の友人として励ましてくれた同級生の熊本さん。覚せい剤に溺れて、自分の肉体を売っていた若き日々。そんな頃、チンピラ時代のイサオと知りあった。イサオは、組長に盃を返して小指を詰め、幸江と一緒になった。そして、二人で海に行った幸せな新婚時代…。意識が戻ったとき、幸江の前にはイサオがいた。「三人で、海へ行こう」イサオの言葉に、幸江は涙が止まらなかった。半年後、生まれたばかりの赤ん坊と一緒に、海辺でたたずむ幸江とイサオの姿があった。

自虐の詩 スタッフ

監督:堤幸彦
脚本:関えり香,里中静流
原作:業田良家
製作:松本輝起,遠谷信幸,高橋一平,久松猛朗,島本雄二,渡辺純一,平林彰,長坂信人,山崎浩一,喜多埜裕明,大下勝朗
製作総指揮:迫本淳一,北川淳一(エクゼクティブ)
音楽:澤野弘之
主題歌:安藤裕子「海原の月」
撮影:唐沢悟
編集:伊藤伸之
制作会社:オフィスクレッシェンド
製作会社:「自虐の詩」フィルムパートナーズ
配給:松竹

自虐の詩 キャスト

森田幸江:中谷美紀(中学生時代:岡珠希
イサオの内縁の妻。イサオに振り回されながらも慕い続ける。子供の頃から不幸な人生を歩んでおり、現在では出ていった母に宛てて出ていった理由や、幸せを問う手紙を書いている。原作では基本的に控えめで耐える性格だが、本作では感情豊かな性格となっている。

葉山イサオ:阿部寛
幸江の内縁の夫。日常的に好き勝手に振る舞い幸江に世話を焼かせるが、自身は働かず自宅で機嫌を損ねるとちゃぶ台返しをするのが日課。元ヤクザで目ヂカラが強くケンカも強い。ギャンブル好き。若い頃は髪を伸ばしていてサングラスをかけている。

森田家康:西田敏行
幸江の父。幸江が中学生の頃に強盗事件を起こし逮捕された過去がある。長らく幸江と会っていなかったが、偶然あさひ屋に訪れて娘と再会する。自分のことは棚に上げて、イサオを貶すなど口が悪い性格だが娘思いな一面もある。

あさひ屋マスター:遠藤憲一
定食屋の主人。幸江に惚れており、日常的に機嫌を取ったり臨時ボーナスをあげたりしている。その反面イサオには敵視して冷たい態度を見せる。偶然家康と出会い関わりを持つようになる。

福本小春:カルーセル麻紀
幸江とイサオの隣のおばちゃん。普段は幸江の母のように優しく接し、時にイサオに男のように啖呵を切ることもある。

熊本さん:アジャ・コング(中学生時代:丸岡知恵
幸江の中学時代のクラスメイトで親友。中学時は幸江と同じく貧しい生活を送り、2人は周りからからかわれる存在。また中学時は、下品な行動を取ることがあるが精神的にたくましい性格。その後数十年ぶりに幸江と再会する。

藤沢さん:加藤瑠美
幸江の中学時代のクラスメイト。幸江によると「綺麗で頭が良くてお金持ち」とのことで周りから人気がある。

中学時代の担任:半海一晃
幸江の中学時代の担任。貧しい家の幸江と熊本さんが教材費を払わないことを理由に生徒たちの前でからかう。

新聞販売店店主:蛭子能収
中学生時の幸江が新聞配達をする店の店主。貧しい生活をする幸江にまんじゅうや牛乳をあげるなど気遣う。

美和子:名取裕子
幸江が中学時代に、家康と付き合う女性。家康と入籍する話が持ち上がる。貧乏くさいのが嫌いで物欲が強い性格。

タロー:猪野学
イサオの子分的存在で遊び仲間。毎日のようにイサオとつるんでいる。幸江を『幸江姐(ねえ)さん』と呼んでいる。

組長:竜雷太
イサオが過去に所属したヤクザ組織の組長。ヤクザの素質があるイサオを組に戻るよう誘う。イサオの父のことを知る人物。

難波警部:ミスターちん
警察官だが規則に融通を利かせる優しい性格。イサオのことで何度か警察に訪れる幸江に色々と気にかける。

船場巡査:金児憲史
難波の部下。日常的に難波の言動にツッコミを入れる。冒頭で路上で倒れていたイサオを見つけてパトカーを要請する。

森田秋子:佐田真由美
幸江の母。家康によると幸江が子供の頃に家を出ていったとのこと。その後幸江の夢の中に現れる。

喫茶店主:Mr.オクレ
喫茶店で料理などを運ぶ。あさひ屋にラーメンの出前を頼むが、持ってくるのが遅くて幸江に文句を言う。

ポン引き:島田洋八
風俗店の店先で客を呼び込む人。ある日通りがかかったあさひ屋マスターに『ユキエ』という風俗嬢がいると案内する

中年男:松尾スズキ
若い頃に娼婦をやっていた幸江と出会い、声をかける男。

小春の夫/訪問販売の男:斉木しげる
故人である小春の夫の遺影/小春の夫にそっくりなセールスマン。24万円もする化粧品を売りに小春の部屋に訪れる。

熊本さんの夫:ダンテ・カーヴァー
仕事でドバイから日本に転勤することになり、家族と共に関空に降りたつ。

あさひ屋の客:業田良家(原作者)

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