リオ・ロボは、1970年公開のアメリカ合衆国の映画。無法の町リオ・ロボを舞台に展開される壮絶なアクションと西部男の心意気を描く。ハワード・ホークス監督、ジョン・ウェイン主演。ホークスがジョン・ウェイン主演で製作した西部劇映画『赤い河』(1948年)、『リオ・ブラボー』(1959年)、『エル・ドラド』(1966年)4作品の最終作で、ホークスの遺作となった
リオ・ロボ 映画批評・評価・考察
リオ・ロボ(原題:Rio Lobo)
脚本:31点
演技・演出:17点
撮影・美術:18点
編集:9点
音響・音楽:8点
合計83点
痛快無類の面白さに満ちた極上の娯楽作を次々と放ってハリウッドの黄金時代に君臨した神話的巨匠ハワード・ホークス。無声映画時代から長年活躍した彼が、晩年に大スター、ジョン・ウェインと組んで発表した「リオ・ブラボー」「エル・ドラド」に続く西部劇3部作の最終作にして、ついにこれが遺作となった映画ファン必見の一作です。とりわけ金塊輸送列車を襲撃する場面の奇抜な着想には、誰もが思わずアッと驚くこと請け合いです。共演女優は、「おもいでの夏」のジェニファー・オニールと、その後ハリウッドの大物女性経営者に転身するシェリー・ランシング。
リオ・ロボ あらすじ(ネタバレ)
南北戦争末期、北軍のマクナリー大佐(ジョン・ウェイン)の護衛する金塊輸送列車は南軍のコルドナ大尉(ホルヘ・リベロ)の率いるゲリラに襲われ、彼は捕えられる。だが、巧みな手段で脱出し、逆にコルドナと部下のタスカロラ(クリス・ミッチャム)を捕虜にし、事件の背後で操った北軍の裏切り者が2人いることを聞き出す。
戦争が終わり、故郷の町に帰ったマクナリーは、若い娘シャスタ(ジェニファー・オニール)の危難を救ったことから、偶然、裏切り者の1人をしとめ、コルドナと再会をする。マクナリーは喜んだ。列車襲撃事件のときに負傷した仲間がその後死んで、仇をとる必要があったからだ。
一方、魔術芝居の巡業をして歩くシャスタは、リオ・ロボで悪徳保安官ヘンドリックス(マイク・ヘンリー)一味に相棒を殺され、彼女も追跡されていたのだった。コルドナは、その保安官一味に裏切り者がいると教えた。彼もリオ・ロボに牧場をもつ旧友タスカロラが、地元のボスのケチャム(ヴィクター・フレンチ)一味に牧場を乗っ取られようとしているのを救援にいこうとしているところだった。3人はリオ・ロボへ向かうこととなった。マクナリーはそのボスこそ、例のもう1人の裏切り者に違いないとにらんだ。
町に着いた3人は、タスカロラが馬泥棒に仕立てられて逮捕され、彼の祖父フィリップス(ジャック・エラム)が監禁されていることを知った。3人は不意を衝き、老人を救出した。しかし、リオ・ロボの留置所は砦のようで、まともな攻撃でタスカロラは助けられそうもなかった。マクナリーは一計を案じ、ケチャム牧場を襲って彼を人質とした。やはり、彼は例の裏切り者だった。マクナリーはコルドナを近くの騎兵体砦に通報にやり、敵とリオ・ロボで、タスカロラとケチャムの人質交換をもくろんだ。しかし、コルドナはヘンドリックスに捕えられた。
今度はリオ・ロボの町を流れる川の橋で、ケチャムとコルドナの身柄交換となった。多勢に無勢、マクナリーたちの形勢は不利となったが、タスカロラの作戦が功をそうした。形勢は逆転して、ケチャム一味は硝煙の藻屑と消えた。コルドナとシャスタは結ばれて、リオ・ロボに平和が戻った。
リオ・ロボ スタッフ
監督:ハワード・ホークス
脚本:バートン・ウォール,リイ・ブラケット
製作:ハワード・ホークス
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
撮影:ウィリアム・H・クローシア
製作会社:シネマ・センター・フィルムズ
配給:ナショナル・ゼネラル・ピクチャーズ,東宝東和
リオ・ロボ キャスト
コード・マクナリー大佐:ジョン・ウェイン
ピエール・コルドナ大尉:ホルヘ・リベロ
シャスタ・ディレイニー:ジェニファー・オニール
フィリップス:ジャック・イーラム
ゴーマン曹長/ケッチャム:ヴィクター・フレンチ
マリア・カルメン:スサンナ・ドサマンテス
タスカローラ・フィリップス軍曹:クリストファー・ミッチャム
ジョーンズ歯医者:デヴィッド・ハドルストン
アメリータ:シェリー・ランシング
トム・ヘンドリックス:マイク・ヘンリー
パット・クローニン:ビル・ウィリアムズ
ホワイティ・カーター:ロバート・ドナー