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二代目はクリスチャン|目には目を歯に歯を あ~、お許しくださいイエス様?!

二代目はクリスチャン
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二代目はクリスチャンは、1985年公開の日本映画。教会に仕える清純なシスターが、ひょんなことからヤクザの二代目を襲名、抗争事件にまきこまれる姿を描く。原作・脚本は「蒲田行進曲」のつかこうへい、監督は「(金)(ビ)の金魂巻」の井筒和幸、撮影は「コータローまかりとおる!」の北坂清がそれぞれ担当。

二代目はクリスチャン 映画批評・評価・考察


二代目はクリスチャン

脚本:26点
演技・演出:13点
撮影・美術:12点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計65点

『セーラー服と機関銃』に続いて任侠映画に新しい風を吹かせるような挑戦的な作品でしたが、表現方法がかなり荒っぽく、現代ならアウト間違いない演出が含まれます。(子供にシャブetc)教会にロケットランチャーを撃ったり、マシンガンを連射するなど現実離れしています。残念なところは、志穂美悦子主演で彼女のアクションが少ない、させてない。あれだけ伝説の極道の父親を意識させておいて、しかも父親の日本刀が降ってくるような演出もあるわけで、そこまでやるならキレキレの剣裁きを見せるような殺陣をやればよかったのに~と思えます。井筒監督とつかこうへいの相性が悪かったのかな・・・・それでも、なぜかたまに見たくなる。そう思えるような不思議な魅力がある映画でもあります。


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二代目はクリスチャン あらすじ(ネタバレ)

神戸は六甲山の中腹にある聖サフラン教会では、天竜組組長・故天竜源一郎の告別式が行なわれていた。オルガンで讃美歌の伴奏をしているのはシスター今日子。その瞳は神のみを見つめ、端正な横顔はこの世のものとは思えないほど美しく、やさしい。この今日子に惚れているのが、天竜晴彦。本来ならば天竜組の二代目を継ぐべきところなのだが、恋は盲目、晴彦にとっては天竜組の代紋より今日子の存在の方が大きいのだ。彼女の気をひくために、毎日、教会のブタ小屋の掃除に余念がない。それどころか、子分の意見を無視して、全員、洗礼を受けさせてしまった。腹巻きの中にはドス、首には十字架というナサケない姿で、ヤクザ仲間からはバカにされる始末。

一方、今日子に想いを寄せている男がもう一人。晴彦の幼馴染みで、神戸署の刑事・神代だが、神代の実家が天台宗の寺だけに、二人の間には宗教の厚い壁が立ちはだかっている。しかし、肝心の今日子は、数年前、ある嵐の夜に宿命的な出会いをした英二という男に、秘かな恋心を抱き続けていたのだ。

天竜会と対立する黒岩会会長の黒岩は、自分の情婦・百合をつかって晴彦を罠にかけようとしていた。そして二人が抱き合っている現場をおさえた黒岩は、晴彦を袋叩きにしてしまう。晴彦を救出に行った今日子は、黒岩のところに身を寄せている英二と再会。だが、英二に寄りそう女の姿を見て、その場に立ちつくすのだった。

今日子は、ついに晴彦と結婚することにした。式の後で晴彦の二代目襲名披露も行なわれることになった。結婚式当日、今では晴彦に想いを寄せるようになっていた百合が、嫉妬に狂ってナイフで今日子に襲いかかり、彼女をかばった晴彦が刺され死んだ。今日子は、涙の渇く間もなく、神代に連れられて二代目襲名披露会場へ。居並ぶ親分衆の前で亡き晴彦に替って二代目を襲名するのだった。

一方、黒岩会は一気に天竜組を潰すべく無差別攻撃に出た。次々と倒れていく子分たち。しかも今日子が世話する子供たちまでも標的にされた。爆破され破壊された教会で呆然と立ちつくす今日子。その時、崩れ落ちたキリスト像の後ろから、油紙で包まれた今日子の亡き父、“狂犬病鬼頭”と呼ばれた父の長ドスが現われた。そのドスを手に、黒岩会に殴り込みに行く今日子。

途中、あの英二が行く手をさえぎった。だが英二は、今日子に人の斬り方を教えると、自分から彼女の手にかかって死んだ。神代と子分の次郎を従えた今日子は、黒岩会の事務所へ殴り込み、凄絶な死闘の末に、黒岩をはじめ、子分たちを倒すのだった。

二代目はクリスチャン スタッフ

監督:井筒和幸
原作・脚本:つかこうへい
製作:角川春樹
音楽:甲斐正人
プロデューサー:佐藤雅夫,斎藤一重,豊島泉,菅原比呂志
撮影:北坂清
美術:佐野義和
録音:平井清重
照明:安藤清人
編集:玉木濬夫
助監督:長岡鉦司,森本浩史,阪本順治,苫米地祥宏
技斗:菅原俊夫
刺青:毛利清二
現像:東洋現像所
製作協力:東映京都撮影所
製作会社:角川春樹事務所
配給:東宝/角川春樹事務所

二代目はクリスチャン キャスト

シスター今日子:志穂美悦子
真面目で慎ましく、愛情深いシスター。普段は教会で働き、身寄りのない子供たちと一緒に生活している。小さいころ、教会の前に捨てられていたのをマザーに育てられた。過去に8年ほどバチカン市国にある教会でシスターの経験があり、外国語が堪能。作中では、ちょっとした透視ができるらしく、壺振りでサイコロの目を何度も当てている描写がある。英二を密かに慕っている。
天竜晴彦:岩城滉一
神戸を取り仕切る天竜組の跡目を継ぐ存在。しかし、クリスチャンの今日子と結婚したいがために、先代が亡くなった後も2代目襲名を引き延ばしている。
神代:柄本明
神戸署の刑事。実家は100年続く寺の次男。今日子に好意を寄せていて、晴彦と今日子を巡ってあれこれと画策している。
黒岩:室田日出男
晴彦率いる天竜組の跡目を狙っている黒岩会の長。関係先の病院で注射で覚せい剤を一般の患者に打って覚せい剤漬けにするというしのぎをしている。元は天竜組の先代に世話になっており、晴彦が子供の頃に家庭教師をしていた。
百合:かたせ梨乃
晴彦と付き合っていて、晴彦が今日子に惚れ込んでいると知り今日子に敵対心を持っている。実は、黒岩会によって覚せい剤を常用させられており、利用されている。
とみこ:小柳みゆき神代の両親が、息子の結婚を心配して勝手に決めた結婚相手で、檀家総代の娘。お世辞にも美人とは言えない容姿の女性。
磯村:蟹江敬三
天竜組のまとめ役。晴彦より年上ながら先代の恩に報いて、晴彦に従っている。
金造:山本亨
天竜組の組員。
徳二:高野嗣郎
次郎:松本竜介
天竜組の組員。
吾助:清水昭博
天竜組の組員。
森田:堀弘一
天竜組の組員。
沼川:成瀬正
久保田:関時男
袴田:藤岡重慶
マザー・ゴルガン:月丘夢路
教会のマザーであるが、敬虔な修道女というほどではなく、「抱かれた男は5本の指じゃ足りない」などと言っており、奔放な性格。実の娘のように育ててきた今日子の結婚について気にかけている。
中津川勇吉:山村聡(特別出演)
今日子の実父のことをよく知る人物。中津川によると「今日子の実父は、戦後の神戸に中国人の暴力団組織が作られ、機関銃で好き放題していたのをドス一本持って殴りこみ、神戸を守った男だった」と語っている。
英二:北大路欣也
壺振り師。嵐の夜に殺人を犯して、偶然今日子がいる教会に逃げてきた。今日子が、直後に来た刑事からかくまってくれたことに恩義を感じている。
その他:三谷昇,中島葵,梅津栄,朝比奈順子,國村隼

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