TAJOMARU(たじょうまる)は、2009年9月12日公開の日本映画。芥川龍之介の小説『藪の中』を原作とし、作中の登場人物の一人である盗賊・多襄丸を主人公としたオリジナルストーリーである。イラストレーターの形部一平によりキャラクター化され、アニメ及び漫画として展開された。2009年に映画化されたが、これは、プロデューサーの山本又一朗が主演の小栗旬の舞台『カリギュラ』を観て、小栗の舞台の世界を映像化できないかと着想したことから始まった。
TAJOMARU 映画批評・評価・考察
TAJOMARU(たじょうまる)
脚本:20点
演技・演出:15点
撮影・美術:17点
編集:6点
音響・音楽:7点
合計65点
冒頭がお遊戯会過ぎて残念なシーンからスタート。見終わったら最初のシーンはもうちょっと違ったやり方あったんじゃないかと思うんです。この映画は酷評評価が多いものの、結構面白い内容で俳優は若手、ベテランのバランスが良く、個性も出てて、松方弘樹、近藤正臣、萩原健一に至っては名演であり、この3人の俳優だけでも見る価値があります。若手では田中圭が素晴らしい悪役っぷりで最近は好青年役が多いのでギャップがあって面白いです。映像や衣装・美術は標準より上のレベルにあるにも拘わらず、所々に微妙なシーンと演出があり、中野博之監督らしいPV(Promotion Video)に収まっている。
TAJOMARU あらすじ
次期管領職は兄・信綱が継承すべきと考えている畠山家の次男・直光は、兄・信綱、大納言家の娘であり許嫁である阿古姫と暮らしていたが、盗人・桜丸を部下に加えるなど気儘な少年であった。彼らが成人して間もなく大納言一族が死去すると、将軍・足利義政が「阿古姫と婚姻を結び大納言家の財産を受け継いだ者を管領に就かせる」と宣言する。桜丸の陰謀により畠山家を追われた直光は、阿古姫と山中へ逃げ込むが、盗賊・多襄丸に襲われる。賊に自ら抱かれ、総ては直光が原因だと憎悪をぶつけて立ち去る阿古姫に直光は呆然とするが、そんな彼女を追う多襄丸を殺してしまい、心ならずも多襄丸の名を受け継ぐことになる。
TAJOMARU スタッフ
プロデューサー:山本又一朗
監督:中野裕之
脚本:市川森一、水島力也
撮影:古谷巧
美術:林田裕至
編集:掛須秀一
音響効果:柴崎憲治
ヴィジュアルディレクター:柘植伊佐夫
メイキングディレクター:平間絹乃
アクションコーディネーター:諸鍛冶裕太
音楽プロデューサー:古川ヒロシ
音楽:大坪直樹
製作:「TAJOMARU」製作委員会(トライストーン・エンタテイメント、フジテレビジョン、ワーナー・ブラザース映画、講談社、アミューズソフトエンタテインメント、博報堂DYメディアパートナーズ、シネマ・インヴェストメント)
製作プロダクション:トライストーン・エンタテイメント
配給:ワーナー・ブラザース映画
TAJOMARU キャスト
畠山直光/新多襄丸:小栗旬
畠山家の次男。阿古姫を守るために多襄丸を殺してしまい、「多襄丸」の名を受け継ぐ。
畠山信綱:池内博之
畠山家の長男。直光や阿古を友として育つが、弟に権力を奪われることを恐れている。
阿古:柴本幸
直光の許嫁。信綱も加えて幼き日には良い遊び相手であった。
桜丸:田中圭
直光の家臣。元々畠山家を襲った盗人であったが、直光と同い年であったことから同情され、桜丸と名づけられた。
栗山秀隆:本田博太郎
所司代。畠山家の騒動についてお白洲で詮議する。
旧多襄丸:松方弘樹
直光らを襲った盗賊。直光に「多襄丸」の名を継ぐよう言い残す。
景時:近藤正臣
畠山家に仕える人徳厚い家老、桜丸により惨殺される。
足利義政:萩原健一
僧形の将軍。かなり視力を失っており、何くれとなく世話する桜丸に目をかけている。盲目に近い設定は、当時義政は不治の病だった糖尿病を患っていたとされており、そのため緑内障であったことの想定による。
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