穂積隆信

穂積 隆信(ほづみ たかのぶ、本名;鈴木 隆信、1931年7月20日[1] – 2018年10月19日)は、日本の俳優、声優。所属事務所はマウスプロモーション。静岡県伊豆の国市(旧:田方郡大仁町)出身。静岡県立韮山高等学校卒業。

父の穂積忠は折口信夫、北原白秋門下の歌人で国文学者。兄の穂積忠彦は酒類評論家。忠彦は折口唯一の女弟子として知られる澤木数枝と、折口の媒酌で結婚した。

出生名は「穂積隆信」だが、1960年頃、親戚との養子縁組により「鈴木」に改姓。しかし芸能活動、著書などでは引き続き穂積姓を名乗る。前妻、娘も著書出版、メディアへの露出時には穂積を名乗っている。

1951年、俳優座養成所を卒業。同期には愛川欽也、渥美国泰、楠侑子、塚本信夫がいる。若い頃より脇役として各映画会社の作品に出演。テレビ全盛期にはテレビドラマへも進出し、腰巾着的な役どころや悪役として活躍。洋画吹き替えではイーライ・ウォラック、クリストファー・ロイドなどを主に担当した。

実の娘で後にタレントとなった由香里との家庭内での葛藤の記録をまとめたノンフィクション『積木くずし』シリーズ3部作(『積木くずし?親と子の200日戦争』『続・積木くずし』『積木くずし崩壊 そして…』)の執筆でも話題を集め、連日、教育関連の講座・講演に多数出演した。これらの著書はテレビドラマ化・映画化もされ、そのヒットにより多額の印税を得るが、その反動や悪徳会計士により多額の負債を抱えた。

最初の妻・美千子は2001年にアパートで自殺し、娘・由香里も2003年に自宅で亡くなった。

1993年に再婚した妻の玲子と2人暮らしをしていたが、2010年に彼女が脳梗塞で倒れて以降は穂積が介護をしていた。

2012年発行の自著においては、未だに多額の負債を背負っていることを明かした。

2018年10月19日、胆嚢癌のため神奈川県の病院で死去。87歳没。なお、本人の生前の希望により遺体は献体された。